白山号車内販売員乗務記
白山号車内販売員乗務記

ラウンジ&コンビニエンスカーの全景
午前5時30分、起床。 白山号に乗務する前夜は決して夜更かしせずに寝
ることにしていた。 出発の準備をして、原付で営業所へ。 途中、コンビニ
でおにぎり,カップラーメン,ペットボトルを調達する。
営業所に行くと、まずは乗務カバンの中身をチェックする。 鍵,領収書,
乗務証明書,テレホンカードや御意見はがきなどが入っているのを確認してか
ら、次は「3052M」と列車番号が書かれたファイルの中身を確認する。
まずは専務車掌に提出する「乗務員通知」に名前や乗車日,列車番号,乗務
区間を記入し、あとは、各品物がいくつ積まれるか数が紙に記入されているの
で、追加などの場合はこの時点で追加を申し出る。 弁当などは単価が大きい
ので売り上げを伸ばすには追加をすればよいのだが、他のつまみ類などと違っ
て売れ残ったら破棄となるので、会社はあまりいい顔はしないので、新聞の指
定席発売状況や時には駅のマルスで指定席の残数を見せてもらって追加は慎重
にした。
午前7時、営業所にて出発点呼。 点呼簿の「白山号」と書かれたところに
名前をサインする。 当時の点呼は「雷鳥18号」,「かがやき3号」「しら
さぎ4号」の乗務員と一緒であったために、乗務員が一斉に整列し、列車係と
呼ばれる人から釣銭を受け取る。 釣銭は原則として1列車5千円分の小銭が
渡されていたが、「白山」のみは1万円分支給されていた。 「私たちの信条」
という文章を一斉に復唱し、会社の車で金沢駅へ。
10分程で金沢駅高架下の基地に到着し、乗車準備を始める。 まず、供給
表ファイルで積まれる品物の数があっているか確認する。 白山号は他の列車
と比べ物にならないほど品物の種類が多かったので、大きな箱や段ボール箱の
中身をチェックするだけでも大変な作業である。 幸い白山号は2人乗務なの
で一人が供給表で数を読み上げていき、もう一人が品物を確認していった。
次に、ずらりと並んである車内販売ワゴンの中から、いいワゴンを選ぶ。
中には異音のするものや、ブレーキが効きにくいものや、積載容量の小さい
ワゴンなどがあったので、このワゴン選びも重要なことである。 しかも白山
号は2日間お世話になり、碓氷越えもあるのでブレーキの効き具合には細心の
注意を払った。 鉄仲間では、いいワゴンに碓氷対応車両を示す直径40mm
の白丸シールを側面に張ろうか...などと冗談を言っていた。(^_^;;;
ワゴン選定が終われば、ワゴンに品物を積んでいく。 これは各乗務員さま
ざまな並べ方があった。 つまみは1番上に、お土産は中段に...など、ワ
ゴンのディスプレーで人の性格が出るもんだな...と日々思っていた。
入線10分前に、基地からホームに上がる。 雷鳥やしらさぎの乗務員も準
備を終え、いつもお見送りに来てくれた。 業務用エレベーターを上がると、
そこはホーム。 隣には「かがやき3号」が一足早く入線していた。
4号車の乗車口にいる専務車掌に乗務員通知の紙を渡し、挨拶をする。 白
山号は金沢車掌区のベテランが乗務するコースであり、往復とも我々と同じ列
車に乗務される。
「間もなく、5番線に特急白山号、上野行きが参ります」
音声合成のアナウンスが流れ、金沢運転所からヘッドライト・テールライト
共に点灯させた白山号がゆっくりと進入してくる。
「白山」マークをつけ、朝日をいっぱいに浴びたボンネット車を先頭とする
白山編成はいつも勇ましく見えた。 と同時にそれが旅情をかき立てる。
据付けが終わり、ドアが開くと、荷物の搬入をてきぱきと済ませる。
全ての荷物が積み終わると車内の飲料が並んでいるショーケースや倉庫や冷
蔵庫のカギ開けを行い、デッキのゴミ箱上にあるスイッチボックスを開けコー
ヒーメーカーの電源を投入する。
ここまで終わると、だいたい隣のホームの「かがやき3号」の発車時刻とな
る。皆でラウンジの窓からかがやき号の乗務員に手を振る。
お互いの無事を祈って...
ここで、2人の乗務員がカウンター内外でそれぞれ準備を始める。 一人は
カウンターの中に入りコーヒーメーカーでコーヒーを作り、電子ポットに水を
入れて、袋物のカレーやおでんや肉じゃがなどを温めるウォーマーに水を入れ、
皿,コップ,はし,シュガー,ミルクなどの準備をする。 一方もう一人はカ
ウンターの外でショーケースに入ってる飲料の引継数確認や補充,カウンター
に商品を並べたりテーブルを拭いたり、灰皿やごみ箱の準備をしたりする。
見送りに来てくれる雷鳥号やしらさぎ号の乗務員も発車直前まで手伝ってく
れ、そうこうしているうちに、白山号の発車時刻となる。
ここでもお互いにお手振りをして、我々の乗っている白山号は上野に向けて
走り始める。
どんなに遅くても、津幡付近で準備が終わり、一息入れる。 カウンター内
に座り、おしゃべりをしたり、積み込まれた商品の雑誌を読んだり(^_^;;; 早速
できたてのコーヒーを飲んだりして、富山まで過ごす。
途中、石動で毎日6人のお客さんが乗ってこられ、いつもコーヒーを買って
下さるので、我々は石動停車前にはお盆にコップを並べて待っている。 高岡
では毎日コーラを買ってくれる通称「コーラおじさん」が乗ってくる。 白山
号に乗る前に自販機で買ってきたら量も多くて安いコーラが飲めるのに...
と私なんかいつも疑問に思っていたが、恐らく我々に気を使って下さっていた
のではないだろうか。
富山到着。 ここでまた沢山の荷物が搬入される。
有名駅弁の「ますのすし」や、おひつに入った沢山のご飯、そしてさまざま
なデリカ類や新聞までも入ってくる。 当時「スーパー雷鳥」のラウンジの営
業は富山の乗務員が主に行っていたので、デリカ類の製造や調整は富山で全て
行っていた。 シューマイ,広島焼,タコ焼,ソーセージ盛り合わせ,甘海老
の唐揚げ,チーズ盛り合わせなど、いかくんやピーナッツなどの乾き物のつま
みとは一風違ったラウンジならではのメニューはお客様にも好評であった。
富山を発車し、積み込んだ商品の整理ができたくらいに車掌さんの案内放送
が終わる。 我々は4号車の車掌室へ行き、ラウンジの営業開始や車内販売の
案内放送を行なう。
「車内の皆様、おはようございます。 こちらはジェイアールウェストレス
トランでございます。 只今よりホットコーヒーにサンドイッチ,缶ビール,
お酒,おつまみもの,缶ジュース等をお持ちいたしまして、皆様のお座席まで
車内販売にお伺いさせて頂きます。 どうぞご利用下さいませ。
また、この列車の6号車におきまして、ラウンジを営業いたしております。
ラウンジにおきましては、ビーフカレーやうなぎご飯などの軽食の他に、ホ
ットコーヒー,缶ビール,缶ジュース,水割り,アイスクリームなどを販売い
たしております。 旅のおひとときにぜひ6号車ラウンジをご利用下さいませ」
(実際は土産品の紹介などもするので、もっと放送は長くなる)
最初は緊張して台本を離せなかったが、何度も放送をしていくうちに、自然
と口が動くようになり、台詞のアレンジをその場でできるようになった。
放送を終え、ラウンジに戻るとついに第1回目の車内販売を始める。
1回目の車内販売のポイントは、ますのすしと土産物をどれだけ売るかであ
る。 この頃、弁当販売業者は直江津−高崎間の乗務であったため、直江津ま
では弁当をワゴンに積んでいけるのです。 また、金沢,富山の土産も買い忘
れたお客さんを狙っていかに沢山売るかが売上げの重要なポイントとなる。
また、朝なのでビジネス客にはコーヒーやサンドイッチも多く売れる。
そんなわけで、私が研究を重ねたワゴンメイク... まず、上段につまみ
を並べ、その空いた空間にコーヒーカップや雑誌を並べ、新聞をkioskみ
たいに花束上に丸めて差していく。 そして中段にはサンドイッチ6ケと土産
物を各5ケずつ並べ、下段はジュースやビールは少なめにして、空いたスペー
スにコーヒーポットを1本置く。 ちなみにコーヒーポットは1本で通常15
杯分出るが私は全体的に多めに入れていたので14杯しか出せなかった。
コーヒーポットはワゴンのハンドル部の下に2本セットできるが、朝はちょ
っと不安な量で、一番端の車輌で品切れを起こすとポットを持って補充にラウ
ンジまで戻らなければいけないので、このように3本体勢で向かう。 そして、
「ますのすし」は、ワゴン上段の一番正面に1ケ差し、一番目立つ場所で販売
をアピール。 そして残りはワゴンの持ち手部分に8ケほど重ねる。
ワゴンに新聞とますのすしが積み重ねっているこのスタイル、写真に撮って
おくべきでしたね... まさに「ニュートンの万有引力の法則」を証明して
いるようなスタイルでした。(^_^;;; 白山はそれほど飛ばさなかったので、
揺れも少なく、不安定なワゴンメイクでも安心して販売できました。
最後に、お茶(容器にお湯が入っていて、ティーバックで抽出し、フタをコ
ップにして飲むおなじみのタイプ)の容器にポットのお湯を入れて、それをビ
ニール袋に入れてワゴンに結びつけて準備完了!
後ろ(1号車)に向って販売を始める。 というのもグリーン車がある方向
に最初に向うのが販売の基本であるからである。
まず、6号車の半室の客室部分。 「おじゃまいたします。」といい入室し、
「ホットコーヒーにサンドイッチ,缶ビール,缶ジュース....はいかがで
しょうか?」と言いながらワゴンを進めるのだが、なにしろ半室の車両なので、
それすら完全に言えないまま、通りすぎてしまう。(^_^;;;
6号車の乗客は、だいたい富山発車時点で0〜4人くらいでした。 続いて
5号車。 この車両もいつもガラガラ。 スキーシーズンになると団体で賑わ
うのですが... 4号車のグリーン車も同じくガラガラ。 ビジネスマンは
先行の「かがやき」に乗るので仕方ないが... 3号車からは禁煙車となり、
長野や東京へ向う御年配の方がちらほら乗っている。 お年寄りにとっては、
乗換えなしで東京へ向えるので便利な列車なのである。 「かがやき」〜「あ
さひ」より時間もかかるが、「東京へ行くときは白山号で」という白山ファン
も沢山おられた。 直江津で笹団子を買って、横川で釜めしを買って...
そういう楽しみがあってこそ、東京までの道中が単なる「移動の時間」とはな
らないのだ。 それが白山号の魅力でもあった。
そういうお客さんは、本当に「白山」のことを知っている。 車内販売で何
を売っているかも覚えて下さっているので、お土産品も買ってくださる。
「朝早いのでどの店も閉まっていてあんころもちが買えなくて... 本当
にいつも助かります...」靴を脱ぎ椅子に正座をしているおばあさんの言葉
が今でも思い出される。 あのおばあさん、今は「はくたか」で東京へ行って
いるのかな?
1号車の最後尾まで行くと、今度は先頭車両の9号車に向かう。 途中、4
号車の車掌室で、検札を追えて一段落している車掌さんにコーヒーをサービス
する。 車掌さんには飲み物をお渡しすることが会社から許可されていた。
6号車のラウンジでワゴンの中身を補充。 夏場だと、飲料を冷たいものに
交換。 手間だが、駅などより高いお金で買って頂くのだから、よく冷えた飲
料を販売するくらいの配慮は常に心がけていた。
自由席は短区間利用者が多いので行楽客よりもビジネスマンをよく見かけた。
弁当や土産よりもコーヒーやサンドイッチが比較的売れる。 そして、9号
車の先頭まで行くと6号車のラウンジまで戻る。 普段なら戻るとちょうど糸
魚川でした。 直江津までラウンジのカウンター内でペットボトルのジュース
をコップに注いで2人でおしゃべり... 僕はいつもここで少し遅い朝食タ
イムにしていた。 カップラーメンを食べる。 ラウンジのメニューに加えて
もいいのにな...と思うほど列車の中で食べるカップラーメンは最高だった。
直江津で、越後名産の笹だんごと我々の昼食用の弁当が入る。 また、ここ
からは新鉄車内営業さんの弁当販売が妙高高原まで行われる。 停車中に隣の
ホームに「かがやき2号」が到着。 金沢を朝早く出て「かがやき1号」から
折り返しで乗務している同僚に手を振る。 たまにコーヒーが品切れで困って
いると僕の携帯に電話してくることがあったので、その時はコーヒーポットを
持って跨線橋をダッシュして空のポットと交換することもあった。 かがやき
号は車内販売準備室にコーヒーメーカーがなかったので、品切れになるとそれ
でアウトだったため、こういう裏技もあった。
「かがやき2号」が発車した後に白山号は方向転換して発車し北陸本線から
信越本線に入った。
ここから私はラウンジのカウンターの番をして、もう1人は車内販売に向う。
ワゴンのセッティングをして、「行ってきま〜す!」と言ってワゴンを押し
て居なくなると1人ぼっちになる。
この区間ではまだお客もそれほど増えないので、本当に暇になる。
コーヒーメーカーの下にビデオとカセットテープの装置があるので、家から
持参した白山用に編集したテープを再生する。 このテープには最新のヒット
曲の他に、個人的に白山の中で聴きたいなと思う曲などを録音してある。
音楽を聴きながら、コーヒーを飲みながらぼ〜っと車窓を眺める。
やがて直江津から乗ってきた弁当屋のおばさんが車内をひと回りし終え、下
車駅の妙高高原までラウンジに来る。 こういう方とのコミュニケーションも
楽しかった。 お互いの休みの日に直江津まで出向いて食事にお呼ばれしたこ
ともあった。
妙高高原で弁当屋さんが降りると、今後はラウンジに直江津から車内清掃の
ために乗務しているおばさんが仕事を終えやってくる。 いつもお菓子などを
持ってきてくれるので僕はペットボトルのジュースをおすそわけしておしゃべ
りタイム... あのおばさん、「白山」亡き今、何をしておられるのかな?
いつも、長野手前で車内販売を終えた相方が戻ってくる。 やがて列車は長
野に到着。 長野からはかなりの乗車率となる。 ここからが勝負である。
長野を発車すると今度は私が車内販売の番である。 ワゴンに飲料などを積
み、セッティングをする。 そして、相方と2人で進行方向右側の窓側に行き
今朝、上野を出てきた金沢行き「白山」のすれ違いを待つ。 上下線が離れて
いる鉄橋や新幹線の工事で速度制限がかかっている場所でのすれ違いでは、向
こうも手を振っているのが顔まではっきりと見えた。 上記の車内清掃のおば
さんは長野で下車し、下り「白山」に乗換えるので勤務表を確認して、下りの
「白山」の乗務員に宛てた手紙をおばさんに預けることもよくあった。
下り列車へのお手振りが終わると、車内販売に向う。 長野からは本当によ
く売れる。 忙しいので途中のデッキにワゴンを停め、補充にラウンジまで取
りに行くこともしばしばあった。 また、長野からは弁当の販売員が乗ってく
るので車内に弁当の販売員が入っている時はデッキで退避する。 長野から乗
ってくる販売員は皆、若い女の子ばかりであった。 デッキでいつもしばしの
立ち話... この子達とも一緒に飲むために休日にわざわざ長野まで出かけ
たこともあったなぁ...
車内を一巡すると軽井沢到着である。 ラウンジもかなり賑わっている。
碓氷を下るためにロクサンを連結し空気バネのエアーが抜け、ゴツゴツとし
た乗り心地で横川まで下る。 この間、車掌さんが昼食にラウンジに来る。
車掌さんはカレーやうなぎご飯を半額で食べられるので皆さんいつもどちら
かを食べに来られました。 私も直江津で入ってきた弁当を車掌さんとおしゃ
べりをしながら食べ、そうこうしているうちに横川到着。
横川から今度はアイスクリームの単品販売に向う。 釜めしを食べ終わった
お客さんを狙っての販売。 これがなかなか売れるのです。 お盆にアイスク
リームを載せて車内を一巡。 多い日は50個以上売ったこともありました。
間もなく高崎に到着。 発車後4号車の車掌室へ行き、ラウンジ営業終了と
最後の車内販売を行うことを放送する。 相方が車内販売に向うと私はラウン
ジの後片付けに入る。 コーヒーメーカーを洗浄し、ポットのお湯を抜き、お
皿やコップなどをしまう。 ショーケースに少なくなってきた飲料をデッキの
冷蔵庫から取ってきて補充する。
やがて相方が車内販売を終えて戻ってくるとワゴンの後片付けをし、大宮に
到着するまでに全て終了!
大宮から上野まではラウンジの椅子に座りおしゃべりタイム...
賞味期限が1日限りの商品は全部胃袋に収納...(^_^;;;
列車は終着上野に到着。 日本食堂の方が台車と一緒にお出迎えているので
品物を全て降ろす。 私たちは手荷物を持って地下の営業所へ。
営業所で売り上げ金を預け、会社に乗務終了の電話をし、徒歩で宿泊所へ。
宿泊所到着は14時45分。 ここから門限の0時まで自由っ!(^_^)
男性は3階,女性は5階が部屋だったので相方が女性の時はエレベータ内で
晩飯の待ち合わせをして3階で降りる。 相方が男性でも、晩飯までは個人行
動としていました。 お互いに行きたいところがあるしね。
部屋に入ると速攻で私服へ着替え、秋葉原の電気街や新宿などに行き首都東
京を満喫... 何もすることがない時は120円切符で近郊区間の大回り乗
車なんかもしていました。 晩年はパチスロい燃えたなぁ...
晩飯の待ち合わせはいつも20時。 19時頃には宿泊所に戻り、風呂に入
ってから宿泊所1階で相方と合流し、雑誌「TokyoWalker」を片手に掲載され
ている店へ行き、軽く食べた後は居酒屋〜バーが定番のコースでした。(たま
にカラオケに行ったりと毎回同じコースとは限らないけどね) 金沢に住んで
いながら東京のバー3軒にボトルキープしていた僕って...(^_^;;;
最後に上野駅ホームに行き、「北陸」と「能登」に乗務する金沢車掌区の車
掌さんをお見送りしてから宿泊所に戻る...
だから、宿泊所に戻るのが門限ギリギリ...(^_^;;;
そうそう、書き忘れていましたが、「白山」で一緒に乗務していた車掌さん
とも晩飯を御一緒することもありました。 そういう時は車掌さんは規則で飲
めないので私も自粛...(^_^;;;
部屋に戻ると相部屋なので新潟や仙台や上野の乗務員も乗務を終え、ベッド
で飲んでいました。 新潟や仙台の乗務員は夕方に上野に着くと、折り返しの
新幹線で戻れるので、どうしても夜遅い列車でないと上野泊はないのです。
だから、いつも「金沢さんは東京で遊べていいなぁ..」と言われていまし
た。 やはりどの営業所にも「鉄ちゃん」がいるもので、そんなメンバーが揃
うと朝まで鉄談義に花を咲かせることもありました。
朝になり、7時頃起床... 同じ部屋の新潟他の乗務員はもう居ないので
テレビを付け、着替え。 金沢の乗務員が最初に来て最後に出ていく...
本当に「白山」の乗務はバイト代を貰うのが悪い気がして...(^_^;;;
7時30分に宿泊所を2人で出て、コンビニに寄ったあとに上野駅へ。
足りない品物を請求してホームへ。
ホームに上がり「白山」の入線を待つ。 混雑が予想される時などは少し早
く上野駅へ向い留置線に停車している「白山」に乗り込んで準備をすることも
あったが、普段はホームで待機。
やがて日本食堂の方が荷物を積んだ台車を引いてきて、「白山」が入線。
お客さんが乗り込んだ後に荷物の搬入。 そして準備を始める。
冬は水が出ない時があった。 この車両は「能登」で夜の寒い時間帯に走っ
ているのでタンクや配管が凍るためである。 そういう時は上野駅の駅員の方
が床下に潜りタンクや配管を一生懸命ハンマーで叩いてくれた。
8時30分、隣のホームの「ひたち」と一緒に発車。 ヨンパーが並んでし
ばしのデットヒート! 迫力ありました。
上野停車時間が比較的長いのでやがて準備が終わる。 車掌さんは検札に回
っているのでワゴンが通り邪魔をするのは気が引けるので大宮まで休憩。 私
は早速「永谷園のお茶漬け」を作り食べる。 ご飯やお湯はいくらでもあるし
ね。(^_^;;; 二日酔いの朝はこれが一番っ! こんなおいしい食べ物はない。
大宮を発車すると4号車の車掌室からラウンジ開店との放送を入れ、一回目
の車内販売に向う。 時間帯がいいのかいつもかなりの乗車率であった。
「あさま」に比べ2両しかない自由席は満席のこともしばしばであり、ワゴ
ンが入れないこともあり、そういう時は素直に販売を諦めた。
高崎か横川までには車内一巡を終え、横川からラウンジでぼぉ〜っと過ごす。
碓氷峠を登り、中軽井沢を過ぎた頃に相方が車内販売へ向う。
上野発の白山は長野まではいつも乗車率が高かったのでラウンジも賑わって
いることが多かったです。 お客さんとカウンターでお話したり、いくらでも
時間を潰す手段はありました。(^_^;;;
そして、相方が車内販売から戻ってきた頃、列車は長野に到着。 (おっと、
その前に白山同志のすれ違いがありますね... お手振りは忘れずに行う)
長野で、かなりのお客さんが入れ替わるが、乗ってくるのは僅か...
再び暇な時間を相方とおしゃべりをしながら過ごす。 車掌さんも一段落し、
昼食を食べにラウンジに来られる。
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ひとまずここで終わります。
続きを御期待下さい。
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